近江木の実の木の実気のまま

　先週末の土日（16日17日）はケセラケセラの公演（二本立て）。長い稽古期間の末、ついに来たかという本番。2021年に1時間弱の二人芝居「フレンド」を書いて提供したが、何度か出直しがあり、演者確定してのち1年半の稽古を経て2024年春、本番となった。自分はいわば雇われ演出で、月1くらいのペースで稽古に参加し、演技づくりをした。基本演者ふたりが作ってきたものをこちらで仕上げるという流れ。二役とも出ずっぱりで大変なのだが、セリフ覚えもよく、毎回中身の濃い稽古ができたように思う。特に主役の女1は長台詞もかなりあり、相当がんばった。相手役はお互い想像上の設定ということで別々のエリアにいながら、正面に相手がいるものとしてセリフをしゃべり、芝居をする。表情や動きは見えないので慣れるまで大変だったと思う。終盤、エリアがつながってからはスローモーションあり、高所での演技ありで、それはそれでハードな部分だった。それらを乗り越えて場面を作り込んでいった。音響と照明は年末年始から少しずつ整え、何とか間に合った。自分は照明のオペを担当。この話、実は背景に東日本大震災のことがあり、地震と津波の音が欲しく、担当者に作ってもらったのだが、それによってずいぶんリアルな場面となった。演者二人にオペレーター二人、当日の受付スタッフ二人。本番はこの６人で回した。最小のチームではあったが、小回りがきいてよかったと思う。ご来場下さった皆様どうもありがとうございました。（写真下は一本目の「魔法」という作品）