NHK朝ドラ「寅に翼」(その1)

 雨や雷もあったが昨日今日と週末は晴れ上がり気温が上がった。4月から朝ドラ「虎に翼」が始まった。伊藤さいり主演の話ということで今回は見始めた。女性初の弁護士&裁判官になった三淵嘉子をモデルにした昭和初期~のストーリー。どんなものかと思って見始めたが、予想以上によく、特に今週は白熱していて面白かった。女性の権利が認められない時代社会、そこを少しずつ動かそうという女性たちを描くわけだが、対男性、対世間はもちろん、女性同士の間でもさまざまな葛藤(学友同士、親友同士、嫁姑など)があり、それを軸に展開していく脚本が素晴らしい(吉田恵里香氏による。去年向田邦子賞を取られている)。伊藤演じる猪爪寅子(ともこ)らと彼女らの生き方に反発する山田よね(土居志央梨演じる)の役作りがいい、この対立の描き方と融和は説得力があった(法廷劇をきっかけに学友らの知られざる過去など伏せられたことが明白になり、その後、皆言えないでいた弱音を吐露し合う)。登場人物が集合して意見し合い、そのあと、止揚というか、違うステージが見える、山田太一のドラマを思い出した。脚本の独自性は最初からあり、子ども時代がないところ(子役がない)、ナレーターが普通のナレーションをしつつ、寅子の心の言葉を合いの手のように入れたりとか(なので最初伊藤さいりがナレーターをやってるかと思ったくらい)、尾野真千子が担っているが伊藤に声を似せてるのか、とても合っていて上手。寅子は疑問に思った時、「はて?」とまず声を上げるが、これも決まっていてグッド。この「はて?」にかけて効果音楽にも「はて」という言葉を使っていて、ここは音楽と演出のアイデア賞もの。次週いよいよ大学の法科に進む。朝のひと時を楽しみたい。


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