近江木の実の木の実気のまま

　生まれて３週間。ここのところ太ってきた。ちょっと太り過ぎかもしれない。ぜんたい母乳の量が厳密に測れず、追加のミルクに頼らざるを得ないこともあり、与える量の加減がなかなか難しい。母乳のチョイ飲が度重なるときもある。その結果なのだろうか。よくとれば成長著しいということだろう。成長すればお乳を余計欲しがるのもまた道理である。様子を見よう。それからこの一週間で目がよく開き、一点を注視するようになってきた。目の色が生まれてきた。母親をはっきり見ているのがわかる。授乳後は満腹の目、お風呂の時は「いい湯だな」の目をして、母親を見ている。私はそういう姿をいそいそとデジカメに収めている。同じような姿や場面を何枚も撮っているのに飽きることが無い。中でも手足をカエル状に広げる「熟睡ポーズ」はまこと見ているこちらが心和む。寝ている時に、時々クエックエッと変な鳥声？が出たり、ウウーッとうなったりしているが、これってうちの子だけかしらん？億年も昔の夢でも見ているのかな、とロマンチックなことを考えてみたりもするのだけれど。
　と、家の中にばかり目が向いているうちに、いつしか劇団の若手公演が目の前に（21日）。と、そこへ照明オペのめどが立たない話が舞い込んだ。当然のごとく、私に白羽の矢が立った。まるで蛸壺から引っ張り出された蛸である。いったい手足をどこへ運んでいいのやら、定まるのに時間がかかりそうである。