
週末、島田の劇団25番宿の公演を観に行った(島田地域情報センター歩歩路)(ぽぽろ)。MUSES公演でオペレーター協力をしてくださる方が所属する劇団。今回はじめて見る。演目は岸田國士の「秘密の代償」。使用人を雇う夫婦とその息子。4人の心理の綾を描く。小間使いのてるがいとまを申し出るが、その裏にある秘密とは・・・男女間の思いとそれぞれの立場が交錯し、見えないドラマが進行する、日常の会話劇の中から疑心暗鬼の波紋が徐々に広がっていく。派手な演出があるわけではないが、とても丁寧な芝居作りで好感が持てた(演出は代表でもある岩堀育夫氏)。岸田戯曲は身近な間柄の見えない心理を巧みに描く。余分な手を加えない方が人間像がクリアに見える。それがよくわかる舞台だった。客入れや転換に使われた音楽なども印象に残った。公民館内の多目的ホールが会場だったが特に不備を感じなかった。25番宿の皆さま、お疲れさまでした。