関口あきこspring concert(ピアノ独奏)

関口あきこspring concert(ピアノ独奏)
 連休中、著名人の訃報が相次いだ。桂由美(デザイナー)、星野富弘(画家)、フジ子ヘミング(ピアニスト)、唐十郎(劇作、演出)。その作品や演奏、舞台などに触れた方々なので、やはり寂しさを感じる。特に唐さんの作品やテント芝居は若い時に数回観て面白いなあと思わされた。アングラからの流れがありつつ、言葉や構造の上で次世代の野田秀樹らへの影響も多大であったと思う。亡くなられた日が5月4日、何と寺山修司氏と同じ日であった。ご冥福をお祈りしたい。
 メインのトピックは連休直前に聴いた関口あきこさんのピアノコンサート(4月27日、クリエートホール)。まったく未知の方だったが、古希を超えてから三度目のコンサート、とあり興味がわいた。元信愛高校(現学芸高校)の音楽科卒で愛知県から浜松周辺で活動されていらっしゃる由。お年を召していらっしゃるが、明確な意図をもった演奏と十分な弾きこなしで思っていた以上に満喫できた。きびきびとしたしゃべりも魅力があり、あちこちで笑いももれていた。難しいと言い募りながら弾いたバッハのパルティータ。エピソードを聞かせてくれたシューベルトとシューマン、いかに透明感を出すかが課題というラベルの「鏡」~「蛾」。フジ子ヘミングではないが、長い間ピアノと向き合ってきた人生がにじみ出る演奏会であった。最後に持ってきたガーシュインが一番お好きだとのこと。「私の愛する人」をほんとうに愛おしそうに弾かれていた。アンコールの一つ目にもガーシュインの洒落た曲(曲名わからず)。さらにもう一つはシベリウスの「もみの木」。涙腺が緩むのも致し方ないことだった。


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